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緑茶のティーバッグ

特殊なろ紙やナイロンメッシュなどに緑茶を包み、湯を注ぐか、あるいは、水出しの場合は、冷水中に浸してそのまま飲めるようにしたものです。

きゅうすを必要とせず、茶殻の処理も簡便なため、最初はホテルの宿泊客用などに普及しましたが、利便性があることと、最近では、水出し煎茶に、この形態のものが多いこともあって、一般家庭でも使用が増加しています。

ティーバッグの歴史は古く、最初、イギリスでティースプーン1杯の紅茶をガーゼで包み4隅を糸で縛ったものが1896年に特許を得たのに始まるとされています。

機械については、1945年頃にはヒートシールによるシングルバッグ方式のものが、1953年には、W型に折り込んでホッチキスで止めるダブルバッグ方式のものができましたが、日本へは、1961年に導入され、紅茶を主に生産が開始されました。

緑茶のティーバッグは、それに引き続いて1968年頃から本格的に生産されるようになりました。

ティーバッグは、内包装資材と外包装資材に経費がかかるため、中に詰る茶は、価格の安いものにせざるをえず、仕上げ工程で選別される粉茶などを多く利用していましたが、最近では、品質向上を目的に、最初からティーバッグ原料用としてミンチ、カットなどの処理を行い、浸出しやすくしたものも使われています。

バッグの形態には、ろ紙の袋状のもの、ナイロン紗の三角錐形、平袋のものなどがあります。

(中川 致之)

上/ホテル用  下/水出し煎茶(一般家庭向き)