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西アジア・北アフリカの茶

西アジア地方の茶は、その昔中国からシルクロードを通じて運ばれていたものと思われるが、乾燥地帯であり、回教徒の人たちの住む地域であって、アルコールは御法度となっていますが、茶は絶対欠かせない飲み物となっています。昭和初期頃には日本茶が輸出されてましたが、中国茶に変わり現在ではインドやスリランカの紅茶に変わりつつあるようです。

チャイハーネのチャイー

砂漠を旅する人々、遊牧の人々等々砂漠を移動する人々の一時の憩いの場となるのがチャイハーネです。見知らぬ人々が出会い、分かれる場でもある所でもあり、茶の持つ成分的効用と「一期一会」の心が活きている場でもあります。日本茶の輸出先でありましたが、戦後の日本の人件費その他の上昇で中国茶などの国際市場に適せず、日本茶は西アジア市場から姿を消すことになりました。

小さなティーカップを盆にのせて茶の出前をするのも西アジア固有の生活文化です。

モロッコの薄荷茶

北アフリカ諸国も西アジア同様日本茶の輸出市場でしたが、西アジア同様日本茶の姿は消え、紅茶市場になりつつあるようです。北アフリカの砂漠地帯に伝わる喫茶習慣が「薄荷茶」であり、最も著しいのがモロッコです。グラスに氷砂糖のような堅い砂糖を入れ、その上に生の薄荷の葉、その上にお湯を注いで薄荷の香りと茶の成分、それに砂糖の甘味と三味一帯の楽しみを味わうことができます。茶は紅茶に変わりつつあるようですが、喫茶の習俗は変わりなく楽しまれているようです。

(松下 智)