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茶粥や茶飯、お茶漬けといった伝統的なお茶利用食品があります。茶そばも古くからお茶を応用して作られています。しかしいつ頃最初に茶そばが考え出されたのかは不確かです。
市販の商品としては1978年にパック詰めされた茶そばが販売されています。小麦粉、そば粉、抹茶あるいは生葉ペースト茶や粉末煎茶、食塩を原料に作られています。また麺類への茶の添加量を増やすと、腰がある明るい緑色を呈する外観になるとの報告もあり、茶を入れることが風味はもちろん食感へも影響を与えているようです。家庭で原料から作ることもできます。そば粉だけではのばしにくいので小麦粉を2~3割ほど入れ、これに抹茶を3%ほど加えてお茶の風味を出します。そのほか塩や卵を麺の腰を強くしたりつなぎとするために添加することもあります。
ところで近年食品の機能性成分の研究が盛んに行われており、中でも茶ポリフェノールはカテキン類を中心に多くの研究がされています。そばにはルチン(ビタミンP)というポリフェノールの一種が含まれています。ルチンは、毛細血管の強化、血圧降下作用、膵臓機能の活性化などの機能性があると研究されています。茶そばはそばポリフェノールと茶ポリフェノールが同時に摂取できるお得な食べ物かもしれませんね。 また最近ではそば屋さんでも茶そばがおいてあるところもあります。そば茶というものもありますが、これは麦茶と同様代用茶の一種で「茶」は含まれておりません。茶そばの食後の一服はそば茶、緑茶、どちらが合うか試してみるのもよいかも。
(参考書籍、文献、雑誌)
(渡瀨 隆也)
市販されている茶そば