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明治から大正にかけて、お茶は日本の代表的な輸出品目でした。牧之原の開墾など、お茶は輸出を主な目的として増産がされ、ピークの大正6年には北米市場を中心に3万1千トン余の輸出を記録しています。しかしその後は年々減少し、平成3年には2百トンにまで落ち込んでしまいました。
しかし最近では、日本茶輸出組合を中心に意欲的な取り組みがされ、緑茶の効能等が広く知られるようになったこともあって、輸出量はドイツや米国向けの上級煎茶を中心に約8百トン(平成11年)まで増加してきています。
一方緑茶の輸入は、中国などから1万2千トン余(平成11年)と国内消費量の12%に上っています。この他、紅茶が1万3千8百トン、ウーロン茶が2万3千4百トン輸入され、年間の世界の各地からの合計輸入量は、5万トン前後に上っています。
国内の茶生産量は9万トン弱ですから、国内で消費される茶の3分の1は輸入されていることになります。
なお、世界の茶輸出入量は1292千トンに上り、全生産量の44%を占めています。この内緑茶は126千トンと10%を占めるに過ぎません。(茶の国別輸出量の推移)
国名/1980年/1997年/(1997/1980)
*FAO「Production Year Book」による。
(川島 安一)