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お茶を使った料理

有用植物の一つであるチャは、飲物だけでなく、食物としても他の食材と共に利用されています。料理に利用される場合、茶は生葉、加工した葉や粉末、抽出液さらに花などが使われます。

中国では、豚肉やエビ、魚などと茶葉を油で炒めたり、蒸したりなどして様々な料理が作られています。また東南アジアのタイ、ミャンマーでは、チャの葉を漬物状にした「ミエン」、「ラペソー」というものがあります。特にミャンマーの「ラペソー」は、他の野菜とともにサラダにしたり、ナッツ類やゴマなどと一緒に和えて食べられています。

一方、日本においても昔から茶を使った料理があります。代表的なものでは、茶粥や茶飯があります。前者は茶の抽出液に米を入れて作るお粥であり、後者は同様にして炊いたご飯です。これらは塩で味付けされるものが一般的ですが、イモ類やマメ類を入れて調理されるものもありま
す(図.1)。また、茶汁で魚を煮ると骨が柔らかくなったり、臭いが消えたりするという調理法も昔からよく知られていました。最近では、魚だけでなく豚肉を柔らかくするために茶汁で煮る、ティーポークがあります。

この他、ふりかけ類や茶そば、茶そうめん、ティーブレッドなどが現在市販されています。

(参考文献)

南廣子(1991)「調理への茶の利用」,『茶の科学』,77-84.朝倉書店
渕之上康元 渕之上弘子(1999)『日本茶全書-生産から賞味まで-』農山漁村文化協会
守屋毅編(1981)『茶の文化 その総合的研究 第2部』.淡交社
山西貞(1992)『お茶の科学』.裳華房

(坪内 淳仁)

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