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中国の茶産地の変遷

茶の起源は雲南西南部山地と考えられています。紀元前500年頃には現在の四川の東部蜀巴の地で、古蜀人の間で茶が飲まれていました。その後茶の栽培製造技術が漢族に伝わり、茶は揚子江沿に拡がってからは、紀元400年頃には四川、湖北、安徽、江蘇の地で、唐代(紀元800年頃)には、揚子江西岸一帯江西、淅江、福建、広東、広西、貴州、陜西の各省で茶が生産されています。

茶は始め仏寺で栽培されていたこともあり、古くから知られている銘茶には古刹と縁の深い物が多いです。現在龍井茶の様な古くからある銘茶の生産量は、全緑茶生産量の14%程度です。

1998年度の中国緑茶生産量は福建、浙江、雲南、安徽、湖北、四川の各省を主要緑茶産地として42万tが生産されています。烏龍茶は18世紀に福建で生まれ、現在は7万tが福建、広東、台湾で生産され、日本にその40%程度が輸出され、残りは福建、広東、香港、台湾、及び東南アジアで飲用されています。黒茶は16世紀頃から湖南省を中心に、辺境地域、西域、蒙古、中央アジア向けの固形茶が3万t生産されています。紅茶も18世紀福建で誕生し、キーマン紅茶の様な銘茶が生産されてきましたが、現在は雲南、広東、海南島省を中心に、雲南大葉種から輸出用紅茶が7.7万t生産されています。

(竹尾 忠一)