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老化防止効果

ヒトの老化には様々な因子が関与します。 その一つにフリーラジカルがあります。

老化のフリーラジカル説は、1956年にHarman D.によって提唱されました。細胞内ミトコンドリヤの電子伝達系や、代謝過程における種々の酵素反応によって生ずるフリーラジカルが、DNAやたんぱく質、膜脂質(リン脂質)と反応し、その結果生ずる酸化傷害やその蓄積が老化の原因となるとする説です。

紫外線によるDNAの傷害に対して、茶カテキンが防御的に作用することは、大腸菌(E,coli B/rWP2)において始めて明らかになりました(ShimoiK.etal.Mutat.Res.173,239,1986)。

放射線や種々の化学物質によるDNAの傷害とその修復反応において、茶カテキンは抗変異原(消変異原および生物的抗変異原)として重要な役割を果たしていることが明らかとなりました。

DNAのみならず、たんぱく質や膜脂質(リン脂質)、あるいはリポたんぱく質のフリーラジカル酸化反応においても、茶カテキンは防御的に作用することが明らかになっています。

ヒトの老化は、種々の臓器、組織でおこり、特に脳の老化は老人ボケとして恐れられています。アルツハイマー型の老人ボケでは前脳の基底部にある記憶担当の神経細胞の活性が低下していますが、茶に含まれるテアニンは、神経成長因子(NGF)の分泌を促し、結果的に神経細胞の活性を高める作用のあることがわかってきました。(木下ら、日本農芸化学会要旨集 203、1994、図1参照)

(富田 勲)

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