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カフェインの少ない茶

茶はその昔、目覚まし草と言われ、禅の修行をする僧は、眠気を覚ますのに、茶を愛用していたと言われています。これは、茶に含まれているカフェインに、覚醒作用、つまり眠気を覚ます作用があるためです。

このため、茶は受験勉強や残業をする人にとって、大変重宝な飲み物ですが、人によっては、夜寝る前に茶を飲むと、なかなか寝付かれなくなったりします。

ところで、茶の中にはどのくらいのカフェインが含まれているのでしょうか?

一般的に、超高級茶の玉露は4%、上級煎茶は3%、番茶やほうじ茶は2%程度含まれています。これは、カフェインが、日陰で栽培した茶葉や柔らかい新芽に多く含まれ、硬く成長した葉に少ないためです。番茶やほうじ茶は、昔から刺激が少ないと言われていますが、その理由はカフェインが少ないからです。

最近、カフェインを1%以下にする技術が開発されました。この技術により、番茶やほうじ茶よりもさらにカフェインの少ない、正真正銘の低カフェイン茶ができるようになりました。

普通の茶は、畑から摘んできた茶葉を蒸して作りますが、低カフェイン茶は、茶葉を熱湯でゆでて作ります。こうすると、カフェインだけが熱湯に溶けだすので、カフェインの量を1%以下にした茶を作ることができます。カフェイン以外の成分はほとんど減りません。ゆでた後は、普通の茶と同じようにして製造します。

現在、低カフェイン茶は、パウダーティー、ティーバッグ、インスタントタイプの3種類が販売されており、「カフェインに敏感な人でも夜寝る前に安心して飲める茶」、「赤ちゃんからお年寄りまで、気軽に飲める刺激の少ない茶」として販売されています。