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茶会のマナー

誰でも初めて茶会に呼ばれたときは緊張するものです。茶席ではどのように振る舞えば良いのかと思案するかも知れません。しかし客を迎える亭主もお客様に恥をかかせず、茶会を楽しんでもらうための心配りをしますので心配しすぎないでください。でも茶会にのぞむにあたって少しでも茶会の流れを知っておくことは、茶席をより楽しむためにも大切です。

茶会では受付を済ませた後は連客が揃うまで待合いで静かに待ち、待合いを出る際は正客、次客、末客を誰がやるのか決めておく必要があります。これにより、茶席の席次が決まるのです。

茶席へは扇子を手前において襖を開け、にじりながら入ります。そして畳の縁を踏まぬように進み、床や点前座を拝見して席に着きます。点前が始まると客にお菓子が運ばれ、それぞれ持参の懐紙に取り、黒文字を使って召し上がります。茶が点てられると正客から順番にお茶が振る舞われますが、自分の順番になった際も次客に対し「お先に」と一声を掛けていただきます。その際も茶碗を両手にとり、感謝の意を込めておしいただき、茶碗の正面を外すため、茶碗を回していただきます。薄茶はそのまま飲み干しますが、濃い茶席では客の人数分の量のお茶が入っていますので、自分の分量だけ飲み、飲み終えたら用意した茶巾で飲み口を拭い清め、茶碗の正面を元に戻して次客に送ります。

また、道具の拝見では茶会の始まる前に指輪や時計、ブレスレットなどはあらかじめ外しておき、必ず肘を膝に当て万一道具を落としても傷がつかないよう低い位置で拝見します。

(参考文献)
『茶事の心得』堀内宗完 淡交社 1988

(望月 伸嘉)